脈々WEB版 2025年冬号
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山原の森からの手紙
歳暮南風 しーぶーばい
歳暮南風 しーぶーばい
歳暮南風は旧正月の頃 八重山地方に吹く南風のこと
綾羽ば生らしょうり びる羽ば産だしょうり
※綾のように美しい羽(の子鷲)を産んで ふさふさとした羽(の子鷲)を孵して
正月などのおめでたい席で 歌われる「鷲の鳥節」は
冬の南風に乗って巣立つ 若鷲の羽の美しさを
高らかに歌い上げている
先人たちが詠んだその思いを 僕たちも未来に歌い継ぐ
写真・文/仲程長治
1959年八重山・石垣島生まれ。「琉球の陰翳美」をテーマに写真、映像、デザインなど自由な創作活動を行う。
2017年より沖縄本島北部の地域芸術祭「やんばるアートフェスティバル」の総合ディレクターを務めている。