脈々WEB版 2018年秋号

教えてドクター!

加齢に伴う目の不調の対策を教えてください。

老眼と感じる目の不調は白内障かもしれません

 

 

 加齢によって現れる目の不調として、真っ先に思い浮かぶのは老眼ではないでしょうか。一般的には40代前後から、近くの小さな文字が見えにくくなるなど、老眼のサインが現れ始めます。これは、目の機能として、光を集めるレンズの役割をしている水晶体の弾力が失われて硬くなり、同時に、水晶体の周りにある毛様体筋の動きが弱まることで、光の量を調節してピントを合わせる機能が低下して起こる現象です。
 老眼は誰にでも訪れる目の老化現象ですので、病気ではありません。ただし、白内障の初期症状として老眼になることはあります。
 白内障は、水晶体が加齢によって、白く濁り、視力が低下したり、視界が全体的にかすんだりする病気です。透明な水晶体が白く濁るため、集めた光がうまく眼底に届かなくなり、先のような症状が現れます。
 実は、加齢に伴って老眼を感じている人は、そのほとんどが初期的な白内障といえます。ただ、白内障の症状があるからといって、すべての方が治療対象になるわけではありません。メガネをかけても文字が見えづらいなど、日常生活に支障がある場合には、眼内レンズを入れるなどの治療法もありますが、日常的に目のケアをすることで進行を予防したり、症状を緩和することができます。

 

加齢に伴う代表的な眼疾患

 

ろうがん
老眼
調節障害により近くや小さな文字が見えにくくなる老化現象加齢によって誰にでも起こる症状で、病気ではありません
はくないしょう
白内障
加齢によって目の水晶体が白く濁ることで、視力が低下するなどの症状が現れる病気
りょくないしょう
緑内障
先天性の場合を除き、加齢によって視神経が障害されることで視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気
眼底の変化による病気 網膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、黄斑上膜などがあります

目の疲れを感じたらセルフケアを行いましょう

 

 目の健康は視力だけでなく、視野の広さや明るさなど、「見え方の質」が問われます。目の健康を守るために日頃からいちばん気をつけたいのは、紫外線です。老眼症状や白内障は紫外線で確実に進行するといわれていますので、目の奥(網膜)を守るためにも注意が必要です。過度の紫外線を浴びると角膜が炎症をおこすこともありますので気をつけましょう。
 肌への紫外線対策(UVカット)は一般的になってきましたが、目への紫外線対策を行っている方はまだ少数です。特に、日傘や帽子を使う習慣のない男性は紫外線を浴びがちですので、十分に気をつけてください。
 また、近年増えている眼疾患がドライアイです。ドライアイは、目の潤いを保ち、外敵から目を守るために表面を覆っている涙の量が不足したり、涙の質が低下して老廃物などを流しにくくなったことで目の表面が乾燥する症状です。乾燥した目は表面に傷が付きやすくなり、視力の低下や、角膜や結膜の障害を招く可能性もあります。
 ドライアイの要因はエアコンやパソコン、スマートフォンの長時間使用などが考えられますが、加齢によってまばたきの回数が少なくなることもその一つです。普段、無意識にしているまばたきは、まぶたの筋力が弱まるとしっかり閉じられていないことがあります。意識的にギュッと力を入れて目をつむるストレッチ(ページ下を参照)をしてみてください。まぶたの血行不良やまばたきの弱まりは、目の疲れを取り、血行を良くするセルフケアでも改善できます。長時間、目を使う仕事や作業をしていて目がかすむ、痛みを感じる、焦点が合わないなど、目に少しでも疲れを感じたら、目を休めて、いたわる時間をこまめにつくるようにしましょう。

目の健康のために心がけたいポイント

のストレッチは毎日続けることが大切!

目の筋肉を鍛えるための、簡単な「まばたきストレッチ」です。目をギュッとつむって、カッと開く。これを3回繰り返します。視力回復のための目のエクササイズはいろいろありますが、筋肉トレーニングと同じで、途中で止めてしまうものでは意味がありません。何よりも大切なことは、毎日続けること。ちょっと目が疲れたな、かすんでいるなと思った時や、歯磨きをしながら、テレビを見ながらなど、「まばたきストレッチ」を習慣にしましょう。

 

1. 目をギュっとつむる

2. 目をカッとみひらく

これを3回繰り返す

お話を伺ったのは…

那覇眼科医院 院長
石川 晢夫(いしかわ てつお)先生

 

東京医科大学卒業。東京医科大学大学院、上都賀総合病院、順天堂大学眼科学教室助手、国立横浜病院を経て、沖縄にいしかわ眼科クリニックを開設。平成22年、那覇市壺川に那覇眼科医院を開設。

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