特集
絶景・おきなわ岬めぐり
沖縄の絶景の多くは見晴らしの良い「岬」にあります。
海に突き出した岬からはサンゴ礁の海を一望できたり、
朝日や夕日の名所になっているスポットもあります。
美しい岬の風景と、そこに伝わる物語をご紹介します。
東の岬 東平安名崎(宮古島)
宮古島の最東端にある東平安名崎は、長さ約2キロにわたって細長く伸びる岬です。岬の先端には平安名埼灯台があり、97段のらせん階段を上ると東シナ海と太平洋が出会う絶景を楽しむことができます。
琉球石灰岩からなる海岸線には、潮風の中でテッポウユリやハマヒルガオが美しい花を咲かせ、テンノウメの群落など珍しい植物を見ることもできます。
特徴的な景観でもある、リーフの中に点在する大小さまざまな岩は、1771年に起きた「明和の大津波」で海岸に寄せられたもので、「津波岩」と呼ばれています。
岬を吹き抜ける心地良い風を受けて、海と空の広さを感じることができるスポットです。
灯台の向こうから太陽が昇る朝日の名所でもあります。
春先に咲き誇る白いテッポウユリ。東平安名崎では約200種類の植物が確認されています。
北の岬 辺戸岬(沖縄本島)
沖縄本島の最北端にある辺戸岬は、ゴツゴツとした断崖絶壁に荒波が打ちつける、ダイナミックな景観が魅力です。晴れた日には水平線の向こうに、鹿児島県の与論島を望むことができ、かつては沖縄の「祖国復帰運動」の拠点でもありました。 岬の上にある緑豊かな白砂の遊歩道を歩くと、道すがらに置かれた石碑やオブジェからも沖縄の歴史と文化を知ることができます。 やんばる国立公園、そして世界自然遺産に登録されたエリアの中にあり、岬の後ろには琉球開びゃく神話の残る聖地・安須森(あすむい)がそびえるなど、沖縄の大自然のパワーを感じさせてくれる場所です。
「日本祖国復帰闘争碑」は、戦後アメリカの統治下にあった沖縄が1972年、日本に返還された歴史の象徴として建立されました。
琉球石灰岩の断崖の下には、太平洋と東シナ海がサンゴ礁の上でぶつかり合うダイナミックな風景が広がります。
南の岬 知念岬(沖縄本島)
コバルトブルーの海にせり出したような知念岬。沖縄本島南部の世界遺産・ 斎場御嶽の近くにあり、はじめて訪れた人が思わず歓声を上げるほどの絶景公園として親しまれています。
駐車場のある高台から公園に降りていくと、サンゴ礁のリーフが輝く海の向こうに、神の島と呼ばれる久高島や、無人島のコマカ島を間近に見ることができます。
公園内には赤瓦屋根の東屋や遊歩道があるので、海風に吹かれながら散策するのにぴったりな岬です。
西の岬 御神崎(石垣島)
石垣島の最西端にある御神崎は、屋良部半島の北端にある切り立った岬で、断崖の上には白亜の御神崎灯台が建てられています。
御神崎はその名前の通り、神が降り立つ聖地として昔から石垣島の人々に敬われており、かつては航行の難所であった付近の海域に向けて、神女たちが航海安全の祈願を行う場所でもありました。
岬の北側にある、せり立つ岩島のてっぺんには、「ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)」と呼ばれる岩があり、大酒飲みの弟をいましめようとした姉の頭が、動かぬ岩と化したという伝説が残されています。
御神崎に自生するヒルザキツキミソウ。イリオモテアザミと共に、春先にはピンク色のじゅうたんが一面に広がります。
岩島のてっぺんにある岩が、伝説の残る「ブナリヌツブルイシ」。台風の強風でもなぜか落ちない、不思議な岩と言われています。
いつか訪ねてみたい!沖縄の絶景岬カタログ
海に囲まれた沖縄の島々には、まだまだたくさんの絶景岬があります。
いつかぜひ、訪ねてみてくださいね。
残波岬(沖縄本島)
カベール岬(久高島)
西平安名崎(宮古島)
平久保崎(石垣島)