日々からだを使えば筋肉は若返ります

　シャンとした背中や歩き方など、誰が見ても「若々しい」と感じるポイントは、その人の姿勢にあると言えます。姿勢は筋肉が支えていますので、歳を重ねて筋肉が衰えると猫背になりやすくなり、猫背をそのまま放置していると円背（えんぱい）と呼ばれる背中が丸まった状態になってしまいます。
　円背はバランス能力や運動機能を低下させるだけでなく、呼吸が難しくなったり誤えんのリスクが高まるなど、要介護の状態にまで影響を及ぼしますので、毎日の運動習慣で猫背を改善しておきましょう。
　次ページでご紹介しているストレッチは、どれも日々の生活の中で無理なく続けられる運動です。「猫と犬のポーズ」は全身の筋肉をほぐしながら、特に背中の筋肉に働きかけて姿勢の改善をはかるストレッチです。
　ご年配の方の中には、「犬のポーズ」の時に首を上に上げられないことがよくありますが、これは背中の肩甲骨の動きが悪くなっていることが原因です。「タオルストレッチ」で肩甲骨をしっかり動かすことで自然と首が上がるようになってきます。
　体の部位や筋肉はつながっていますから、背筋力がつくと背中と首が伸びてアゴが上がります。顔が自然と前を向けば、足が「かかと」からすっと出る若々しい姿勢の歩き方になりますので、日頃から心がけてみてください。

歩き方ひとつで若返るコツ

若返る、若く見える歩き方のコツは、ただ一つ。「かかと」から歩き出すことです。足を出した時にまず「かかと」から地面に着くようにすれば、自然と背筋がシャンと伸び、顔も前を向きます。反対に背中が丸まっていたり、顔が下を向いていると、足は「つま先」から地面に着いてしまいます。

若返る姿勢をつくる！日々の簡単ストレッチ

「猫と犬のポーズ」をした時に首が伸びず、上を見ることができない方は、背筋をつけるストレッチをしてみましょう。タオルの両端を持って腕を肩の高さに上げ、肩甲骨が閉まるのを感じながらタオルを左右に10回引っ張ってください。これを２セット繰り返し。座りながらでOKです。