脈々WEB版 2018年秋号

特集

絶景!島めぐり

宮古島と池間島を結ぶ池間大橋のたもとから望む絶景。太陽の光に輝く海と空が、さまざまな青の表情を見せてくれます

〈今月の表紙〉 ウミガメが産卵に訪れるきめ細やかな砂浜が美しい、西表島・トゥドゥマリの浜。神様が降りて来るといわれる沖の小島に朝の虹が架かり、神聖な雰囲気が漂っていました。 撮影:仲程長治  

 

心を和ませてくれる島々の絶景を愛でる

代表取締役 名護 健

 沖縄には47を越える有人離島があります。青い海はもちろんですが、魅力はそれだけではなく、島ごとに違う、目を見張るような美しい絶景が広がっています。
 弊社のある沖縄本島では、万座毛や古宇利島が、絶景スポットとして観光客の人気を集めています。隆起した琉球石灰岩のゴツゴツとした岩肌と、抜けるような青い海と白い波とのコントラストは、珊瑚礁の島ならではの荘厳な景観といえるでしょう。
 また、平地が多い宮古島では、広々とした畑の先に視界を遮るものが何もなく、爽快な風景に心癒されます。東洋のガラパゴスとも呼ばれる西表島には亜熱帯の森が広がっていて、日本ではないような絶景に出会うことができます。
 古くから変わらない絶景には、島の神話や唄も残されています。そうした伝承も交えながら、いつまでも変わらずにいてほしい、沖縄の島々の絶景をめぐります。


伊平屋島 -いへやじま-

 

伊平屋島の南に浮かぶ小島、野甫島(のほじま)からの風景。透き通るような海の青さは、まさに絶景です。

 

 「てるしの」の島という別名を持つ伊平屋島は、沖縄最北端の有人島です。「てるしの」とは太陽神を意味する琉球の古語で、その名の通り、太陽の光を浴びて輝く海は神々しいほど美しく、訪れる人の心を和ませてくれます。
 南北に細長い島には、どこか日本の里山にも似た風光明媚な風景が点在しています。中でも、「天の岩戸伝説」が伝わるクマヤ洞窟は圧巻。巨石の中に広がる自然空間には、太古から時間が止まっているかのような神秘的な雰囲気が漂っていて、全国の歴史・民俗学のファンや研究者たちを魅了しています。
 その他にも、神事や琉球舞踊の小道具に用いられるクバ(和名はビロウ)だけの山や、推定樹齢260年の琉球松、シラサギが舞う田園など、沖縄の原風景ともいえる絶景の数々に出会うことができます。

 


古宇利島 -こうりじま-

 

沖縄の創世神話が伝わるチグヌ浜。 この洞穴で、沖縄のアダムとイブが 暮らしていたといわれています。

 

 沖縄本島の北部にあり、お隣りの屋我地島を経由して本 島と橋で繋がっている小さな離島が古宇利島です。エメラルドグリーンの海の上を走る古宇利大橋からの眺めや、テレビコマーシャルにも登場したハート型の岩があるビーチなど、沖縄らしい絶景スポットは海外からの観光客にも人気があります。
 古宇利島は昔から神聖な島として知られていて、チグヌ浜には沖縄の創世神話が残っています。
 「昔、空から男女二人の子ど もが降ってきて、天から雨のように降る餅を食べて平和に暮らしていました。ある時、餅が降らなくなることを心配して二人が貯えを始めると、餅は降らなくなり、仕方なく浜で漁を始めた二人は生活の苦しさを知ります。また、ジュゴンの様子を見て、男女の違いと恥ずかしいという気持ちが芽生えました」。この二人が琉球人の祖、つまり沖縄のアダムとイブであると言い伝えられています。
 その他にも古宇利島には、子宝祈願の御嶽(うたき)や、恋が叶う浜などロマンチックな逸話が多く残されていて、恋の島とも呼ばれています。

 


西表島 -いりおもてじま-

 

裏側に入ることができるサンガラーの滝。 カヌーで川を漕ぎ、自分の足で山を登ら なければ出会えない絶景です。

 

 イリオモテヤマネコが生息 する島としてよく知られている西表島は、沖縄本島よりも台湾に近い八重山諸島に位置し、島の面積の約9割が亜熱帯の原生林に覆われています。
 珊瑚礁の海はもちろんですが、西表島の絶景といえば、やはりパワフルな緑。国内最大規模のマングローブ林が広がる仲間川や、沖縄最長の19キロの流域に400種を超える国内 最多の魚類が生息する浦内川、そしてその上流には、トレッキングしなければ辿り着けない名瀑の数々があります。
 また、初夏に一夜だけ咲く幻想的なサガリバナやヤエヤマヒメボタルの乱舞など、日本最後の秘境と呼ぶにふさわしい絶景も残されていますが、近年では、世界自然遺産登録の候補地となった影響で観光客が急増し、自然環境への負荷も危惧されています。島の人々の暮らしは祭祀と共にあり、自然と共生するための教えが、デンサー節やまるまぼんさん節などの島唄の中に残され、歌い継がれています。

 

 


波照間島 -はてるまじま-

 

日本最南端の浜、ペムチ浜。潮が引くと、亜熱帯の魚が泳ぐ珊瑚礁の水族館が現れます。

 

 波照間島は、「果てのウルマ(珊瑚礁)の島」というその名の通り、沖縄の、そして日本の有人島の南の果てにある島。 人口は僅か500人ほど、2時間もあれば自転車で一周できてしまう小さな島ですが、沖縄屈指の美しい海や、青空の下に広がるサトウキビ畑、降るような満天の星空など、他のどの島にもない魅力に満ちています。
 朝から夜まで、まるで絵葉書のような絶景に当たり前に出会える島ですが、中でも、全天88星座のうち(条件が揃えば)南十字星を含む84星座を見ることができる夜の星空は最大の見どころ。島を包む暗闇の中で、手に届きそうなほど明るく輝く天の川や流れ星をはっきりと見ることができます。

 

波照間ブルーと賞されるニシ浜。沖縄の方言で「ニシ」は「北」のこと。

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絶景!島めぐり

宮古島と池間島を結ぶ池間大橋のたもとから望む絶景。太陽の光に輝く海と空が、さまざまな青の表情を見せてくれます


〈今月の表紙〉 ウミガメが産卵に訪れるきめ細やかな砂浜が美しい、西表島・トゥドゥマリの浜。神様が降りて来るといわれる沖の小島に朝の虹が架かり、神聖な雰囲気が漂っていました。 撮影:仲程長治  

 

心を和ませてくれる島々の絶景を愛でる

代表取締役 名護 健

 沖縄には47を越える有人離島があります。青い海はもちろんですが、魅力はそれだけではなく、島ごとに違う、目を見張るような美しい絶景が広がっています。
 弊社のある沖縄本島では、万座毛や古宇利島が、絶景スポットとして観光客の人気を集めています。隆起した琉球石灰岩のゴツゴツとした岩肌と、抜けるような青い海と白い波とのコントラストは、珊瑚礁の島ならではの荘厳な景観といえるでしょう。
 また、平地が多い宮古島では、広々とした畑の先に視界を遮るものが何もなく、爽快な風景に心癒されます。東洋のガラパゴスとも呼ばれる西表島には亜熱帯の森が広がっていて、日本ではないような絶景に出会うことができます。
 古くから変わらない絶景には、島の神話や唄も残されています。そうした伝承も交えながら、いつまでも変わらずにいてほしい、沖縄の島々の絶景をめぐります。

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