脈々WEB版 2018年秋号

おウチで琉球薬膳

薬膳とは、中国伝統医学の理論に基づいて作る「体の調子を整える美味しい料理」のこと。
このコーナーでは、沖縄食材を使用した琉球薬膳レシピをご紹介します。

パパイヤ千切りイリチャー(炒め煮)

秋は、夏に溜まった疲れや老廃物を排出し、体内を整える季節。 沖縄の伝統食材の代表格である豚肉と昆布を組み合わせた、 食物繊維たっぷりでデトックス効果も期待できる一品です。 塩分は控えめですが、鰹だしの香りが食欲をそそります。

<材料> 4人分


青パパイヤ … 400g
刻み昆布(乾燥) … 20g
干し椎茸 … 2枚
こんにゃく … 50g
豚肩ロース … 100g
サラダ油 … 大さじ2
鰹だし汁 … 2カップ
みりん … 大さじ1
酒 … 大さじ1
醤油 … 大さじ2


青パパイヤは切り干し大根でも代用できます!

〈作り方〉

1.たっぷり水を入れたボウルに青パパイヤを入れ、所どころに包丁で傷を付けて白い灰汁を出し、出なくなるまで水に浸けておきます。

 

2.灰汁を抜いた青パパイヤを縦半分にカットし、種をスプーンで取り除いて千切りにします。
 ※千切り用のスライサーを用いてもOKです。
 ※青パパイヤが手に入らない場合は、切り干し大根で代用できます。

 

3.刻み昆布と干し椎茸を水に戻して千切りに。こんにゃくも千切りにします。

 

4.豚肉は下茹でがポイント。沸騰した湯の中にブロックのままで約40分茹で、その後、約5ミリの厚さの千切りにします。

 

5.フライパンを熱してサラダ油で豚肉を炒めます。全体に油が行き渡ったら、千切りした全ての材料を入れます。

 

6.5に鰹だし汁、みりん、酒を入れ、しばらく中火で火にかけ、各材料がしんなりしてきたら醤油を入れて煮込みます。

 

7.6の汁気がなくなるまで煮込みます。各材料がまだ固い時には、追加の鰹だし汁を入れてさらに煮込みます。出来上がりの目安は、食材にツヤがでてきた頃です。

〈食材ヘルシーメモ〉

 

青パパイヤ

消化を助け、二日酔いや美肌、母乳の出を良くする効果があるといわれています。食物繊維が豊富で、デトックス効果も期待できます。

 

昆布

薬膳では、夏場に体にこもった熱や、痰(むくみの原因になる水毒)を取り除く効果があるといわれています。

 

豚肉

疲労を取り除くビタミンB群や、体をつくるたんぱく質が豊富。薬膳では、エネルギーを補充して体を潤し、血を補う食材とされています。

レシピ監修

「薬膳龍花」琉球薬膳料理研究家 沖縄県知事認定 琉球料理伝承人
 宮國 由紀江(みやぐに ゆきえ)さん

琉球王朝時代に残された『御膳本草(ぎょぜんほんぞう)』を元にしたレシピを考案しています。沖縄ならではの食材を組み合わせて、さまざまな効果・効能を引き出すのが薬膳です。琉球料理はそのまま薬膳であることを教えられます。

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パパイヤ千切りイリチャー(炒め煮)

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