脈々WEB版 2019年冬号

おウチで琉球薬膳

薬膳とは、中国伝統医学の理論に基づいて作る「体の調子を整える美味しい料理」のこと。
このコーナーでは、沖縄食材を使用した琉球薬膳レシピをご紹介します。

ちむしんじ(レバー汁)

体調が悪い時や病後・産後などに、疲労回復のための滋養強壮食として、今でも各家庭で食べられている沖縄の伝統料理です。 ニンジンと一緒に煮込むことで豚肉の栄養分を吸収しやすくし、体を芯から温めて元気にしてくれる、冬にぴったりの一品です。

<材料> 4人分


豚レバー … 500g
豚ロース … 250g
ニンジン … 300g
青菜 … 少々
水 … 600cc
塩 …ひとつまみ


レバー汁のポイント

<ポイント>

同じ根菜でもダイコンを入れてしまうと、消化が良くなる代わりに栄養分も流されてしまうので注意してください。風邪の後などで新陳代謝を高めたい時には、煮込む際にニンニクを加えると食べた時に汗がよく出ます。

〈作り方〉

1.豚レバーは一口大の薄切りにしてざるに入れ、塩でもみ洗いをして数回洗い流し、十分に血を抜き切ってくさみを取る。

2.豚ロースを一口大の薄切りにする。

3.ニンジン、斜め薄切りにする。

4.鍋に1~3と分量の水を入れて強火にかけ、煮立ったら灰汁を取って弱火にする。

5.4の煮汁が半分になるまで煮る。

6.5に塩を入れて味を調える。

7.器によそい、茹でた青菜(今回はホウレンソウを使用)を添える。

 

〈食材ヘルシーメモ〉

 

豚レバー

疲労回復に必要なビタミンB群や、鉄分、ミネラルも豊富な滋養の宝庫です。薬膳では、冷えによるお腹の下りに効果があると言われています。

 

豚ロース

多く含まれているビタミンB1は疲労回復ビタミンとも呼ばれ、不足すると肌荒れや口内炎の原因に。血の巡りを良くするナイアシンも豊富です。

 

ニンジン

β-カロテンが豊富で抗酸化作用があります。豚肉と組み合わせることで、食材の栄養素を体内に吸収しやすくする役割を果たします。

レシピ監修

「薬膳龍花」琉球薬膳料理研究家 沖縄県知事認定 琉球料理伝承人
 宮國 由紀江(みやぐに ゆきえ)さん

琉球王朝時代に残された『御膳本草(ぎょぜんほんぞう)』を元にしたレシピを考案しています。沖縄ならではの食材を組み合わせて、さまざまな効果・効能を引き出すのが薬膳です。琉球料理はそのまま薬膳であることを教えられます。

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ちむしんじ(レバー汁)

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