沖縄の山を歩く
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特集
沖縄の山を歩く
大石林山
150〜200年、、石灰岩の大地に鎮座するガジュマル。かつてこの地が切り開かれたときも、神聖な木として残されました。
垂れ下がった褐色の気根は地面に着くと支柱根となり、巨大な幹のようになります。
時間の堆積を目の当たりにしながら、沖縄本島北部の大石林山を歩きます。
大石林山で見られる植物や生きもの。
大石林山周辺の山を登ると、海が開けます。
琉球列島はかつてユーラシア大陸と陸続きであった「大陸島」です。
地殻変動や海水面の上昇で、大陸と離れ、さらに小さな島に分かれたり、またくっついたりと、変化を繰り返してきました。
大陸と離れる時期が遅かった北琉球(屋久島やトカラ列島など)や南琉球(八重山諸島や宮古諸島)には、それぞれ日本本土や台湾と似通った生物が見られます。一方、沖縄諸島を含む中琉球は日本列島が形成される初期から約150万年もの間、大陸と離れたままだっため、他にはいないユニークな生物が多い島となりました。
「沖縄のまわりってサンゴ礁が当たり前のようにありますが、これは新しいんですよ。200万年前よりも古い時代は泥まみれだったんです」と、「沖縄石の文化博物館」展示室担当の服部貴昭さん。
海底に沖縄トラフと呼ばれる谷ができ、泥の流れがストップ。また島々が分かれ、黒潮によって泥が流されていき、サンゴが生きられるきれいな海になっていったのです。
沖縄本島は山のある高島と山のない低島が合わさった島。乾燥地帯になることが一般的な亜熱帯地域でありながら、ゆたかな緑に覆われています。北部の山を歩くと、山原(やんばる)と呼ばれる森に特徴的な植物や生きものの生命力が至るところに潜み、濃い気配が漂っています。
「キョキョキョキョー!」。森の奥からヤンバルクイナの声が響きわたりました。
- 【取材協力】
- 株式会社南都 大石林山
沖縄県国頭郡国頭村宜名真1241 - https://www.sekirinzan.com
大石林山や周辺の山々の風景を動画でご覧いただけます。